After Effects標準搭載のエフェクト、稲妻とゆがみだけで、比較的簡単にリアルな蜘蛛の糸が作成できます。
AfterEffectsの初期エフェクト、稲妻(高度)でリアルな蜘蛛の糸を作成する方法を紹介します。あまり使う機会は少ないかもしれませんが、比較的簡単に作成できるので興味がある人は試してみてください。
実は蜘蛛の糸っぽい見た目にするパラメーターは下記だけです。
では順番に調整をしていきましょう。
平面レイヤーに『稲妻(高度)』エフェクトを適用します。最初はこのような見た目。
まずは、「グローの不透明度」を0%に設定する。グローがなくなり線だけになる。
「乱流」の値を大きくします。乱流を大きくすると雷の線が拡散します。
今回は2.5くらいまで大きくしました。まだ糸には見えませんね。
次に「フォーク」の値を100%にしましょう。このパラメーターを大きくすることで雷の 分岐する枝を多くする効果があります。
「減衰」を0に近づけます。減衰の値を小さくすることで雷の先端が消えるまでの距離 が長くなります。最終的に作成する糸の長さを調整する要素です。
エキスパート設定内の「複雑度」を1に設定すると、ラインのギザギザがなくなって 滑らかに、ここでやっと糸っぽい見た目になってきました。
「フラクタルの種類」を[リニア]→[スプライン]に変更。カクカクした線の形状から、 滑らかな曲線を描くようになる。特に「乱流」の値を大きくすると顕著に違いが出る。
「コアの流出」の値を若干大きくします。こちらはメインの雷のラインから、枝に エネルギーを分け与えるパラメーターですが、エネルギーが分散し先端から徐々 に細くなります。
「フォークの強さ」は枝分かれした線の全体の濃さを調整します。蜘蛛の糸のような 細い質感にするためにパラメーターを若干低く調整します。
「フォークの変化」では、枝分かれした線一本一本の濃さをランダムに変化させます。 こちらをマックス値にすることで奥行や、リアルさを追求する。
最後に位置を変更して見やすくしてみました。どうですか結構簡単にできましたね。
実際にアニメーションさせる際は、「電導状況」、「乱流」、「減衰」などのパラメーター をうまくキーフレームで調整しながら動かしていきます。
また『ゆがみ』エフェクトを使用して形状をブラシで描くようにゆがめることで比較的自由 にアニメーションさせられるのでおススメです。
アニメーションの作成が終わったら、3D空間に配置するなどしてレイアウトや角度の 調整を行いながら仕上げていってみましょう。