VTuber界におけるバーチャルプロレスとは【Vプロレス】

はじめに

Vプロレスって何だ?
と思った方も多いだろう。
コンテンツとして確かに存在するものの、[ソレ]を表す単語が私が調べる限り、存在していなかったので【Vプロレス】と名付けた。

Vプロレスとは

簡潔に言うと、配信者とリスナー(コメント欄)とのボケとツッコミの殴り合いである。

基本的には配信者がボケでリスナーがツッコミとなる事が多い。
ボケとツッコミ?それって漫才では?と思う方もいると思うが、特筆すべき点が以下の通りだ。

・配信者とリスナーが煽り、煽られの殴り合い
・互いに信頼してネタにしている
・配信者、リスナー互いに本気で落ち込んでいたりする時は茶化さずに本気で心配する

言葉で説明するのは少々難しいので、実例を出しながら解説していこうと思う。

にじさんじ所属ライバー「剣持刀也」の場合

まずはこの配信の開始~10分程見て頂きたい。

みんなで作ろう剣持刀也
https://www.youtube.com/watch?v=MwOdjmFOPgY

待機画面から開始した配信。

リスナーの皆が待ちわびる中、なかなか本人が入ってこない。
暫くするとBGMの中にタイピングの音だけが鳴り響く。

ここでリスナーの皆は気づく「あ、やってんな剣持」
リスナー達は思い思いにこうコメントする。


「キーボードに謝罪しろ」
「キーボード壊せ」
「 もの大事にして 」
「 ​なんでそんなに強く叩くの?キーボード可哀想 」
「 本当はなんも打っとらんのちゃうかお前」
「 キーボードを顎でたたいてる 」
  ※彼の配信では顎の鋭さが度々ネタになっています

ワザと始めないネタだと気づくや否やボコボコにコメントする。
リスナーは如何に彼を面白くできるかを考えて突拍子の無い事を言ったりして配信を盛り上げる。
生配信だからこそリアルタイムでコミュニケーションが取れるというのも大きい。
リスナーが面白いコメントをすれば彼が拾い、それを弄り笑いが生まれる。
この流れが日常的に行われている。

コレだ。コレこそがVプロレスだ。

まるで友達がバカなことやってて、それを突っ込むようなあの感覚だ。
正直、とても楽しい。

にじさんじ所属ライバー「卯月コウ」の場合

それでは次に、卯月コウの配信を見て頂きたいが、非常に秀逸な切り抜きがあるので、それを紹介したいと思う。

御曹司Vtuberに「は?・すぞ・○がよ」って言ったら負けwww【卯月コウ】
https://www.youtube.com/watch?v=ZgRVVnpe0i0

バカみたいな事や明らかに嘘だろって事を言うコウに対してリスナー達はこんな感じでコメントする。

「は?」
「お前やばいよ」
「きっしょwww」
「狂ってんのか?」
「謝れ」

ボコボコである。もうサンドバックも真っ青な位ボコボコである。

更に特徴的なのは「有料メンバー」が率先してそういうコメントをしている所である。初めて彼の配信を見た人は、有料メンバーが率先してボコボコにしているのを見て驚く人も多いだろう。

彼を好きな人ほど、好きだからこそ、互いに信頼し合って殴り合い、笑い合えるのだという事が伺える。

それでは彼が本気で悩んでいる時にリスナーはどういう反応をするのか?
例として下記の配信を見て頂きたい。

昼コココココ! 2:48:55~
https://youtu.be/arg65i3H4OI?t=10135

彼が「配信を悩んでいる」と言った後のリスナーの反応が以下の通りである。
要注目だ。

「好きなことしてくれ」
「なにを悩んでんの」
「軽率に視聴者おもちゃにしろ」
「雑談が好きだよ」
「好きなことしてくれればほんとそれでいい」

はい。もうツンデレである。
普段はバカみたいに殴り合っていても、彼が本気で悩んでいるのを察すると、リスナー各々の言葉で励ましたり、心配したり、一緒に悩んだりする。
ネタの様なコメントもあるが、それはそれでリスナーなりに考えた励ましの言葉でもある様に私は感じる。

Vプロレスの大前提として

さて、ここまで解説してきた上で、お伝えしたい重要な事が1つある。
私が個人的に感じている事ではあるが、聞いてくれると嬉しい。

VTuberは生きている。

配信者とリスナーが互いに楽しくならなければ意味がない。
どちらか一方の片思いであるならば、それは「誹謗中傷」となってしまう。
所謂親友のような、意識せずとも心の奥底では互いに互いを人として尊重して気にかけ、信頼する。
そうでなければ成り立たない非常に難しいコンテンツでもある。
これはVプロレスというコンテンツを楽しんでいく為には必ず気を付けなければいけない。

例えば、配信者によってはリスナーから弄られたり強めの言葉遣いで言われたりするのが苦手な人も当然ながらいる。誰しもが言われて嫌な事は存在する。当然の事だ。
アニメの様なキャラや見た目をしていたとしても、確かにそこに「今」生きているのだ。
その為、その配信者に合わせて考えてコメントをしていくのが、配信者とリスナー互いが楽しむ為に必要不可欠だと私は思う。

最後に

ここで解説した魅力はVプロレスのほんの先端部分でしかない。
ここから先はこの記事を読んでいるあなた自身が実際に配信へ行き、自分が考えたコメントを送り、その空気感や面白さ、楽しさに触れていく事で更に理解して頂けるだろう。

最後に、私の好きなVプロレスというコンテンツがより多くの人の目に触れ、楽しんでくれる人が一人でも増えてくれれば幸いである。

余談

これは宣伝だが、弊社ではVTuberのオリジナル3Dモデルの発注を随時承っている。
VTuberに詳しいスタッフも在籍しているので、ファン目線での話も可能だ。
興味のある方はぜひ【お問合せ】フォームからぜひご相談いただきたい。
※金額については応相談となります。

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