合成アリスマチック

コンポジション内のレイヤー合成と同様の演算処理をエフェクト内で行います。類似エフェクトに『アリスマチック』がありますが、違いは『アリスマチック』がチャンネルごとの単色合成なのに対してこちらは任意のイメージを選択できる点です。(※任意のイメージが選択できるということはこちらのエフェクトの方が自由度が高いということになります。)旧バージョンとの互換性を持たせるために残されているということですが、コンポジション内でのレイヤーモードには存在しないビット単位の演算「And」「Or」「Xor」も存在しておりその点においては独自性を持っているといえます。好みにもよりますが、自動的にイメージサイズをフィットさせたり、計算の結果色深度外の値を返す場合の処理を選べるなど機能面の選択肢は多い。

第2ソースレイヤー

エフェクトを適用したレイヤーに対して合成を行う同コンポジション内のレイヤーを選択します。

演算子

RGB個別に下記のような計算を行う演算子を選択します。
・「加算」「減算」「乗算」「差」は10進法で基本的な計算を行います。
・「And」「Or」「Xor」はビット単位の演算を行います。
 ※ビット単位の演算ではAE上では10進法で扱っているRGB個別の階調を2進法に変換して計算を行います。
・「明るく」「暗く」は「比較(明)」「比較(暗)」と同じ計算です。
・「最大」「最小」はどちらか大きい、または小さい値を選択する演算子です。
・「スクリーン」は反転した値を乗算した上で、加算を行う演算子です。
ビット単位の演算以外は普通の合成モードで再現可能なので敢えてこのエフェクトを使用する場面は少ないと思います。

[コピー]
「第2ソース」として選択したレイヤーを元のレイヤーイメージの上に配置して合成します。
[加算]
単純な算数計算を行います。元のイメージに対して「第2ソース」として選択したレイヤーを加算(足し算)します。
[減算]
単純な算数計算を行います。元のイメージに対して「第2ソース」として選択したレイヤーを減算(引き算)します。
[乗算]
単純な算数計算を行います。元のイメージに対して「第2ソース」として選択したレイヤーを乗算(割り算)します。
[差]
単純な算数計算を行います。元のイメージと「第2ソース」として選択したレイヤーの差を返します。

[And]
RGBをビット演算で計算する演算子です。10進数の数値を一度ビットに変換し、ビット位置が同じ値が二つとも1になっていれば1となるような演算子です。
例)赤の値を127に設定した場合、127=「01111111」 0=「00000000」⇒255「11111111」までのグラデーションに適用した場合、
0=「00000000」は同じ値がないので0 ←イメージの端
127=「01111111」は同じ値になるので127「01111111」 ←イメージの中間
255=「11111111」は8番目のビット以外は同じ値になるので127「01111111」 ←イメージの端
というようにR=127までのグラデーションが2回イメージ内で繰り返される結果となる。
[Or]
RGBをビット演算で計算する演算子です。10進数の数値を一度ビットに変換し、ビット位置がどちらか一つ1になっていれば1となるような演算子です。
[Xor]
RGBをビット演算で計算する演算子です。10進数の数値を一度ビットに変換し、ビット位置異なる値の場合に1となるような演算子です。

[明るく]
通常のレイヤー合成のカラー比較(明)と同じ効果です。「第2ソース」として選択したレイヤーと元のイメージを比較し、元のレイヤーイメージの方が暗いピクセルに対して明るさを明るく調整します。
[暗く]
通常のレイヤー合成のカラー比較(暗)と同じ効果です。「第2ソース」として選択したレイヤーと元のイメージを比較し、元のレイヤーイメージの方が明るいピクセルに対して明るさを暗く調整します。

[最小]
「第2ソース」として選択したレイヤーと元のイメージでより小さい方の値を返します。
[最大]
「第2ソース」として選択したレイヤーと元のイメージでより大きい方の値を返します。

[スクリーン]
加算と乗算の組み合わせです。「第2ソース」として選択したレイヤーを反転して乗算した後、「第2ソース」として選択したレイヤーをそのまま加算します。

[オーバーレイ]
少々複雑な計算の組み合わせで、元のレイヤーイメージの明るさの中間地点(50%の箇所)を境に乗算とスクリーン処理を分けて適用しています。
[ハードライト]
少々複雑な計算の組み合わせで、「第2ソース」として選択したレイヤーの明るさの中間地点(50%の箇所)を境に乗算とスクリーン処理を分けて適用します。オーバーレイと酷似していますが適用元と先が逆になっており異なる結果が得られます。
※ちなみにですがオーバーレイとハードライトはエフェクトをかけるレイヤーをテレコにすれば同じ結果が得られます。

チャンネルを操作

エフェクトを適用するチャンネルを選択します。

[RGB]
R(赤)、G(緑)、B(青)チャンネルだけ演算合成を行います。
[ARGB]
R(赤)、G(緑)、B(青)チャンネルに加えて、アルファチャンネルでも同様の合成演算を行います。
[アルファ]
RGBはそのままに、アルファチャンネルのみ合成演算を行います。

オーバーフロー動作

計算の結果色深度外の値を返す場合の処理方法を選べます。

[クリップ]
クリップは値が頭打ちになったときに最大値(255)、値が底抜けになったときに最小値(0)を返します。
[ラップ]
ラップは値が頭打ちになったときに最大値(255)から一度最小値(0)に戻ります。(※例えば値が355の場合255を引いて100を返すような計算になります。)逆に値が底抜けになったときは最小値(0)から一度最大値(255)に戻ります。。
[スケール]
スケールではイメージ内の最大値を割り出しそこより暗いピクセルを暗くし、最小値を割り出しそこより明るいピクセルを明るくします。(0~255までにイメージ全体を均一に割り振るような感覚です。)

第2ソースをフィットさせる

エフェクトを適用しているレイヤーのサイズに合わせて「第2ソース」として選択したレイヤーのサイズを伸縮させてから合成します。

元の画像とブレンド

エフェクトを適用している前のレイヤーイメージとブレンドする割合を設定する。

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